所得税では非課税でも社会保険では課税の通勤手当

おはようございます。
晩酌を控えて5日目の朝。
今朝は、朝の冷え込みも弱くスッキリとした

寝覚めと同時に、スッと布団からも出られました。

ここ数日、駅の定期券売り場に目も眩むような
長蛇の列ができており、何だろうと思ったら、

定期券の購入時期ですね。

新年度も始まりましたので、新入社員、新入生、
定期券の切り替えの方と、一斉に押し寄せた結果

あのようになってしまったのかと思いました。

そこで、今日は定期券を定額交通費として
会社から支給する通勤手当について
所得税と社会保険の取り扱いの違いについて紹介します。

所得税では「非課税」の通勤手当

皆さんは、よく「通勤費」=非課税ということを聞いたことがあると思いますが、
これは所得税の世界でのお話です。

所得税では、第9条1項5号で以下のように規定しております。

給与所得を有する者で通勤するもの(以下この号において「通勤者」という。)がその通勤に必要な交通機関の利用又は交通用具の使用のために支出する費用に充てるものとして通常の給与に加算して受ける通勤手当(これに類するものを含む。)のうち、一般の通勤者につき通常必要であると認められる部分として政令で定めるもの

 

上記の文章の中で「政令で定めるもの」としている中身のうち有名なものとして
「1か月15万円」を上限とした通勤交通費があります。
このように法律で決まった金額までは、税金をかけませんよとしているため、
会社から支給される通勤費には税金はかかりませんし、
経理を担当する方においては、毎月の源泉所得税を計算する際にこの金額を除いて計算することになります。
このほかにも会社が従業員の方に社宅を貸与したり、
借上げた場合に一定金額を徴収すれば非課税
になるなど、
従業員の方にとっては、税制上のメリットになる制度がありますので、
そちらについては別途ご紹介します。

社会保険では「課税」の通勤手当

先に書いた所得税の世界では、通勤手当(月15万円を上限)が非課税という
ことでよく知られていますが、社会保険においては、課税対象ということは

意外に知られていません。

これは、どういうことかといいますと、
社会保険(健康保険や厚生年金)の金額を決める際に「等級」というものがあり、
その等級に応じて毎月の負担額(個人と法人で折半)が決まっています。
この等級を決める際に「報酬」というものが関係してきますが、
ですので、毎月定額の通勤交通費を支給される会社や事業主の方は
社会保険の計算をする際に、この通勤手当を標準報酬に含めることを

忘れないようにしなければなりません。

従業員の方は、給料が同じ同僚の方でも、通勤距離が違い
交通費で大きく差がある場合は、社会保険の金額も違ってくることになります。

通勤手当を社会保険で「課税」されないためには

では、通勤費については保険料として課税されてしまうことを
避ける方法はないのか!?といいますと…
ちゃんとあります!
従業員が一度立て替えて、会社に精算してもらう実費弁償の方法にすれば

良いのです。

定期代を例に言えば、3か月の定期をまず、
従業員の方が最寄りの駅で購入し、
会社宛ての領収書をJRや私鉄からもらいます。
これを会社の経理に提出し、実費立て替え分を精算してもらいます。
これによって、先にかいた社会保険料の等級を決める
「報酬」の範囲に含まれなくなるので、保険料も

通勤手当として支給するよりも抑えられます。

ちなみに、あくまで法律に従った考え方であり、方法なので
違法でも何でもありません。

ちょっとしたテクニックです。

一つデメリットとしては、従業員の方がわざわざ
領収書をもらい、経費精算しなければならず、
経理担当の方にとってもその手続きをしなければ
ならない点ですが、この方法で保険料を抑えられると考えれば
悪くない方法かと思います。