年金だけでは、老後2,000万円不足する問題の報道を見て考える
おはようございます。
川越・ふじみ野エリアで活動する公認会計士・税理士の榎本です。
先日来、金融庁が公表した老後2000万円不足問題で証券業界が恩恵を受けているようです。積立NISAやiDeCoの口座開設が増えており、見方を変えれば、若い方の意識が長寿社会の生き方に真剣に向き合い始めたと考えれば、結果としてよかったのではないでしょうか。
このように、事実であって、受け止めるべきことは政治のネタに使わずに、適時にディスクローズすべきかなと思いました。しっかりとした将来設計に目を向けるきっかけになるのであれば、むしろ臭いものに蓋をせずに。そんなこともあったので、今日は、フリーランスが備えるべき老後の資金について考えてみます。
まずは、ご自身の年金積立額を知ること
今回問題になった、年金だけでは、不足するという問題ですが、そもそも今自分がいくらの年金をもらえるか皆さん把握しているでしょうか。
旧社会保険庁の消えた年金問題以降、国は、年金定期便なるもので定期的に国民の年金納付状況を確認してもらっていますが、このはがきだけでは、将来いくらもらえるかがわかりません。
自分は、結婚以来将来のことをもう少し真剣に考えようと「ねんきんネット」に登録しました。このサイトでは、現在の所得や将来の見込所得等をもとに簡便的なモノから詳細なモノまで、ご自身の年金受取見込額を試算できます。
個人的には、あのような記事に踊らされるのではなく、まずは自分の足元を確認しそれからいくら足りないのか、足りないのであれば、何をすべきかを考えるのが筋ではないかと。
年金の2階部分は、フリーの方はご自身で補う
現在フリーランスの方は、ひとまず60歳まで今の仕事の仕方を続ける場合には、恐らく国民年金が主たる収入源になることが考えられます。独立前までに厚生年金に加入していた場合はその部分が付加されることになりますが。この辺りも、先ほどのねんきんネットを使えば、シミュレーションできます。
- 今現在の納付額(民年金、厚生年金でどれくらい納めたか)
- 今現在でいくらもらえるか
- 今後60歳までに納める見込み額を加算すると、いくらになるか等
これらを前提に、フリーランスの方は、2階建て部分をどうするか考えることになります。
※3階部分は、企業年金なので今回はひとまず割愛します。まず、日本の年金の仕組みは、ざっくり言って、1階部分が国民年金(老齢基礎年金)と呼ばれる部分で共通しており、会社員などのサラリーマンの方は、この上に2階部分として厚生年金(会社と個人折半で積み立てた部分)が加算されます。
※3階部分は、企業年金なので今回はひとまず割愛します。まず、日本の年金の仕組みは、ざっくり言って、1階部分が国民年金(老齢基礎年金)と呼ばれる部分で共通しており、会社員などのサラリーマンの方は、この上に2階部分として厚生年金(会社と個人折半で積み立てた部分)が加算されます。
一方フリーの方は、1階部分のみしか公的な保障としては、原則用意されていないので、この2階部分を自分で用意しなければなりません。その方法は、国民年基金や個人型確定拠出年金(通称iDeCo)、小規模企業共済、保険会社の個人年金、積立NISA等いくつかの
選択肢があります。
これらの比較については、また今度書いてみたいと思いますので、本日は割愛します。これらは、プライベートなモノとパブリックなモノ、リスクが相対的に高いモノとリスクが相対的に低いモノ等いくつかのメリット、デメリット等があるので、そのあたりを比較検討し、ご自身の現在の生活状況に併せて選択することが必要です。
もちろん、どれも選択せず貯金という形で持っておくのも一つの選択肢です。ただ、現在の日本の金利では、どこの銀行に預けても100万円の元本で利息がおよそ数百円。それから税金が20%強とられるので、1回の昼食代にもなりません(´;ω;`)
まとめ
今回、年金だけでは、2000万円が老後に不足するという問題ですが、この話もサラリーマンの夫で専業主婦の奥様の家庭を前提としている形になっており、近年では共働きも増え、フリーランスの方でも、配偶者が厚生年金に加入していれば、今回の前提ともまた変わってきます。
大事なのは、ご自身の置かれている状況をもとにしっかりとした試算をしてそれに基づいていくらを目標に積み立てるかを計画することだと思います。
また、一度計画を立てても、適宜見直しもすることが大切です。お子さんができたり、親御さんの介護で一時的に離職したり等、状況は、変わることがありますので、その場合に変わった状況を前提に織り込まないと、後になって思わぬ不足が生じてしまいかねません。
繰り返しになりますが、大事なのは、ご自身にあった無理のないプランを立てて、それを実行しつつ前提が変わった場合の見直しも忘れないように運用していくことかと思います。
【子育て日記】
最近、下の子が言葉がわかるようになってきたのか、ポッコリ出た赤ちゃんおなかに向かって、おなかどこですか?
というと、服をめくって見せてくれます。
長男は、それを見て軽くペシペシしてスキンシップ時々強くするので叱りますが👹