プレミアム付商品券を購入して感じたこと

おはようございます。
川越・ふじみ野・富士見・三芳エリアで活動する公認会計士・税理士の榎本です。

 

先月末より全国で購入が可能となったプレミアム付商品券ですが、自分も昨日、郵便局で購入してきました。

 

消費増税による景気の冷え込みを防止する下支え策の一つとして一部の子育て世帯や住民税非課税世帯の方向けに発行されるようですが、いくつか気づいた点があるのでまとめてみました。

 

ちなみに、以下の私見については、自分自身、地方行政の仕組みや地方と国との行政のつながりに詳しいわけでもなく、システムの専門家でもないので、現実的には不可能な話も中にはあるかもしれませんが、あくまで一小市民としての意見として書いてみた次第です。

プレミアム付き商品券と購入可能者

今回プレミアム付き商品券の購入可能対象者は、住民税非課税世帯と子育て世帯のうち(学齢3歳未満の子供がいる世帯)と区切った対応でしたが、景気の下支え対策として行うのであれば、せめて子育て世帯はもう少し幅広くすべきだったのではないかと思います。

 

例えば、18歳未満の子供がいる世帯などとすることで、子供が成長するに従い、相対的にかかる食費や諸々の消費需要をうまく下支えし、消費を先細らせないといった対策にもつながるかと個人的には思います。

 

いずれにしても、住民税非課税世帯の中心は、高齢者世帯でありますが、その世代と比べれば、若い世代の方がどうしてもお金がかかりますし、購買需要も若い世代の方が強いと考えられるので、その辺をうまく支えるような対策にしないと景気下支え策としては不十分なのではと感じました。

 

また、世帯を絞ったのには、予算との関係が有るかもしれないが、その点は他の予算削減などで捻出できたはずです。

 

住民税非課税世帯には、高齢者世帯が多く含まれますが、消費税の増税分を将来的に長く負担していくのは、子供や若い世帯なのだから、そのあたりの時間軸をもう少し考えて受給権を付与してもよかったのではないかという感じもします。

 

高齢者中心の対策になっている点は、どうしても選挙票を意識している感が否めません。

プレミアム付き商品券とマイナンバーカード

今回購入する際に免許証などの身分証明書の提示を求められましたが、改めて思ったのは、なぜマイナンバーと紐づけて購入者を特定するといった対応をしなかったのかと思いました。

 

政府としても普及を促進したいと考えているのであれば、このような金銭的なメリットを受給者が得られる時に手続を億劫に感じるマイナンバーの発行を促し、そのカードを持っている方とそうでない方でプレミアム部分を増やす等の差をつけて発行を促してもよかったのではないかと思います(今回はプレミアム部分が25%だったが、マイナンバーカードを提示した場合はプレミアム部分を50%ととするなど)。

 

確かに、マイナンバーカードを持っている人と持っていない人で差が出るのは不公平という意見もあるかもしれませんが、そもそも全国民に通知カードは原則手渡されており、それをもとにマイナンバーカードを発行することはできるので、発行の手間をかけて持っている人とそうでない人に差を設ける点では不公平ではないと個人的には思います。

プレミアム商品券とキャッシュレス

また昨今、政府は将来的にキャッシュレスの比率を海外各国と同レベルに推し進める中にあって、商品券についても何らかの形でキャッシュレス決済と抱き合わせてもよかったのかと思いました。

 

実際、500円の金券50枚を渡されたときは、うん??と一瞬戸惑った自分がいます。

 

このような現場に遭遇して改めて思ったのは、国(総務省や内閣府あたり)が主導して、キャッシュレスの機能を提供する事業者にマイナンバーカードを使った金融機関との口座連携、プレミアム付き品券をキャッシュレスで購入し利用できる仕組等についてプレゼンをしてもらい、最も良い事業者を競争入札で公平に選別したらどうだったのかと。

 

消費税増税と景気対策はそれなりに時間をもって検討されていたので、システム開発の時間もあったのではないかと思います。
仕組については、例えば、こんな風にしてみてはどうでしょうか
  1. マインナンバーカードを事業者が提供するアプリに読み込ませると、世帯情報の確認がなされ、プレミアム付商品券の購入ができる個人かどうかを特定します。(これにより、今回のように特定郵便での発送の手間もなくなりますし、紙や人手も省けます)
  2. 1の結果、登録した金融機関の口座と連携してチャージできるように設定
  3. プレミアム付き商品券をキャッシュレスで購入
  4. それをそのままPaypay等の電子決済で利用したりできるようにする。

 

ただ、事業者の選定には、公平性やシステム構築についての信頼性が求められますので、随意ではなく、公共事業の際に良く行われる競争入札を使い、技術点やアイデア点等の評価点をもとにした総合評価方式で検討し、公平性や信頼性を担保しつつ選定することが必要です。

 

また、プレミアム付商品券を利用する人にもマイナンバーカードの作成やキャッシュレス決済ができるように自身のスマホの整備等をしてもらうなど、ある程度の時間的負担をしてもらい、全員でこのような制度を押しす勧めることが大切なのではないかと思いました。

まとめ

今後も同じような経済対策をするのであれば、是非キャッシュレスとマイナンバーを意識した仕組みを作り、国が考えるキャッシュレス社会の実現とマイナンバーカードの普及に向けた体制を作っていくのがよいかと思いました。

【子育て日記】
長男は、最近少し時間を意識するようになっている感じが見受けられます。

 

あと半年もすれば小学生なので意識が芽生えたきたのでしょうか。下の子もそれを見習ってくれると助かります👍