従来型の会計ソフトとクラウド型の会計ソフトを比較してみた

おはようございます。
川越・ふじみ野・富士見・三芳エリアで活動する公認会計士・税理士の榎本です。

 

従来型の会計ソフトとクラウド専門の会計ソフトを使い始めておよそ10か月。それぞれ、いい点、これからかなという点があるので簡単にまとめてみました。

従来型の会計ソフトとクラウド型の会計ソフトの特徴

従来型の会計ソフト

従来型の会計ソフトは、通常の簿記の知識がある方向けで作られており、仕訳や伝票を今まで切ったことがある方にとっては、使いやすいかと個人的には思います。

 

仕訳帳からの入力、振替伝票からの入力のいずれもできますので、一行の仕訳で簡単な処理の場合は、仕訳帳から入力(例えば、経費××/預金××といった仕訳)し、固定資産の購入や売却の処理、給与関連の処理のように一行では済まない場合は振替伝票を使うといった形で使い分けができる点がいいかなと思います。

 

自分が使っているソフトの場合は、お客様とのデータのやり取りがクラウド上に保存されますので、従来型の会計ソフトに一部クラウドの機能も付いており従来型のソフトの難点であったお客様との会計データのやり取りという点もよりクリアーになっています。

クラウド型の会計ソフト

一方、クラウド型の会計ソフトの特徴としては、口座の自動連携や領収書をスマホから読み取ってAIに仕訳を入力することに重点を置いているため、先ほど書いたような仕訳帳や振替伝票から入力するのに慣れた人にとっては最初かなり戸惑います。

 

基本的なつくりとして簿記の知識がほとんどなくても会計データをある程度まとめられるような仕様を意識して作られているため、このような違和感を生むのかと個人的には思います。

 

また、クラウド専門のソフトは、データがクラウド上にあるだけではなく、ソフトそのものもクラウド上で運営されている(従来型のソフトはあくまでソフトの運営は手元のPC上で運営されるタイプが基本)ため、登録や修正といった一つ一つのオペレーションが従来型の会計ソフトに比べると遅く感じます。

 

過去に従来型の会計ソフトを使ったことがない方にとっては、それが普通かという感じで慣れやすいかもしれませんが、過去に従来型の会計ソフトを使ったことがある人にとっては違和感がかなりキョーレツにあります。

それぞれの比較

 

続いて、それぞれのソフトの使い勝手について個人的な感想を以下の表にまとめてみました。

 

従来型
クラウド型
口座自動連携
スマホでの領収書取込
通常の仕訳
残高管理
  • 口座自動連携:自分が使っている従来型のソフトにもこの機能はついており、この機能についてはクラウド型とさして使い勝手の差はないかと思います。一度覚えた仕訳については、勘定科目を自動で連想してくれますし、まとめて取り込むこともできる点でも差はないかと。しいて言えば、同期について、クラウド型は会計ソフト側から手動でもタイムリーに同期がとれるのに対して、従来型は、同期に関してややタイムラグがあるかというのが個人的な感想です。
  • スマホでの領収書取込:こちらも従来型とクラウド型でさして差はなく、領収書を写メで採ると、店名、TEL番号等から勘定科目を推測してくれますし、金額も鮮明であれば自動で読み込みますのでどちらも使いやすいかと。両者の差については、クラウド型の方がやや読み込みの精度がいいかなというのが個人的な感想です。
  • 通常の仕訳:こちらについては、圧倒的に従来型のソフトの方が入力しやすいです。クラウド型の場合は、先ほど書いたように、自動取込、自動連携といった点に入力の重点が置かれているため、複数行の仕訳を入力する業務には不向きです。ただ、この辺りも予めエクセルなどで取込データのフォーマットを用意しておけば、解消はされますが、ひと手間かかる点が面倒かなと。
  • 残高管理:こちらも従来型のソフトの方が使いやすいかと。クラウド型の場合は、取引先ごとに入金がされる分には、うまく消込はできますが、複数の取引先の入金が一括でされた場合に、取引先ごとにうまく消すことが難しいのが難点です(もしかするといい方法があるかもしれませんが、自分が使ってみた限りどうも難しそうでした)。

まとめ

クラウド型の場合は、まだ黎明期ということもありこれからもどんどん改善されていくと思いますので、そのあたりをよく見極めながら使い勝手の良さやお客様のご意見を聞きながらどちらが良いかお勧めできるようにしていければいいかなと思っています。

【子育て日記】
昨日長男が歯医者で乳歯を抜いてきました。

 

最初は緊張していたようですが、名前を呼ばれ治療が終わるまではテキパキと自分で症状を説明し、あっという間に処置完了。

 

下の子の鼻水を自分が拭いて上げている間に終わっていたので、ホントに数分の出来事。また一つ成長を感じた瞬間でした😊