資本的支出か修繕費かの判断には、三現主義の姿勢が大切

おはようございます。

 

ふじみ野・川越・富士見・三芳エリアで活動する公認会計士・税理士の榎本です。

 

経理/会計/税務といった業務に携わっていますと、どうしてもデスクワークがメインで、紙やPDFの資料にしても、あくまで書面上のものを見ながら処理することが多くなります。

 

一方で処理の内容によっては、現場に出向き現物を確認し、現実を確かめるといったいわゆる三現主義(日本の優良企業でよく使われている言葉ですが)が必要なことがあります。

 

特に過去の上場会社の経理/会計監査の現場では特にこの姿勢が重要となりました。自分自身が担当していたのがメーカーが多かったのも少し関係しますが。

 

個人的には、個人の税理士事務所でもこの姿勢は、重要なのですが、どうしても税務メインのお客様の場合、小規模のお客様も多く、いただくフィートの兼ね合いでこの時間をとることも難しかったりするのが個人的には残念なところでもあります。

三現主義と経理/会計/税務

三現主義が必要になる処理の例として、在庫(棚卸資産)があります。

 

月末、期末の棚卸しでは、現物確認をし、実際にその在庫が正規品として問題ないかあるいは帳簿と整合しているかといった、実在性、評価などをする際に必要になることもあります。

 

また、固定資産なども台帳との定期的な現物確認をし、廃棄または除却処理した固定資産が現場に残っていないかあるいはその逆で帳簿にあるのに現物がなくなっていないかといった際の確認にも必要となります。(以前の記事にも固定資産実査についてまとめたものがあるのでご参考まで)

 

その他、工事によって修繕してもらった固定資産について、修繕費か資本的支出かといった判断についても書類上からではわかりにくい(特に業者によっては工事一式といった表記の場合もあるので)時があります。

 

そうした場合、実際に現場でどういった現況変化があったかを目で確かめ、それが資産計上か費用処理で良いかといった判断の材料の一つとすることは経理/会計/税務を行う上で重要です。

お客様から頂いた資料と三現主義

先日6月決算のお客様の決算業務をしていた時に、決算月にちょうどお客様の作業場の塗装や電源周りの工事(修繕)をされ、資本的支出か修繕費か検討していた際に、お客様が現場の写真を業者の資料と合わせて送っていただいたので、実際には現場にいけませんでしたが、現場で確認したような臨場感ある写真でしたので、資本的支出か修繕費かの判断をする際に助かりました。

 

実務としては、さしあたり、お客様側でご判断いただき、こちらも頂いた写真と合わせてお客様の判断過程が税務上のストーリーとして大きくずれていないかといったことが確認していく中で、写真の画像は大変役に立ちました。

まとめ

近年の業務効率化の中で資料なども電子データで頂いたり、それに準じた形のもので経理/会計/税務処理がなされていく中で、現場との距離が遠くなっているのも事実です。

 

効率化していくところは、現在の方向性で概ねOKですが、時には現場での現物/現実の確認もするといった姿勢は忘れずにいたいと思ったのが今回の出来事を通じて感じました。

【子育て日記】
この夏長女の夜間のオムトレが最終段階まで来ております。日中や短い昼寝ではほぼ問題なく、夜も夏前から「合格」の日もあり、本人も梅雨明けからと張り切っていたので、多少の事故は目をつむり本人の頑張りを試しているところです。

 

まだ夜寝る前に飲みすぎてしまった日などは、やってしまいますが、ちゃんと事前にトイレに行く癖はついているのでそのあたりは成長しているなと。長男は、1年早い学年で割りとスムーズにできたのでこのあたりも個人差かなと思って見ています。