駐車場の貸付と消費税~課税と非課税の場合分けをしっかり確認しましょう!~

おはようございます。
川越・ふじみ野エリアで活動する
公認会計士・税理士の榎本です。
不動産をお持ちの方で、
駐車場を貸す際に、消費税の
処理でいくつか注意点があるので
アウトプットして整理してみます。

全ての土地の貸付が非課税になるわけではない

「土地の貸付」は、
一般的には消費税が
非課税とされていますが、
全ての土地の貸付が
非課税かというと
そうではありません。
例えば、土地が施設の利用
(テニスコート、建物、店舗等)に
伴って貸し付けられている
場合には、消費税は課税されます
(消費税法基本通達6-1-5参照)。
これは、消費税の性格が消費に負担を
求める性格であるため、
施設の利用としての貸付は
何らかの役務などを消費している
と考えられるから消費税が課税されます。

課税になる駐車場の貸付

上記の考え方に従いますと、
駐車場や駐輪場を
貸している方の中でも
消費税が課税される場合が
出てきますので注意が必要です。
よく「青空駐車場」
呼ばれるような、土地の整備、
フェンスの設置、管理者を
配置しない等、更地に近い状態での
貸付であれば、
消費税は非課税ですが、
先に書いたものの一部を
少しでも満たす場合は
消費税が課税される
可能性が高くなります。

 

実務においては、玉砂利を強いたり、
周りの土地との境を明確にするため、
簡易のロープを張って、
区画整理をしている場合
だけでも消費税が
課税されることがあります。

 

最近よく駅前で見るような、
コインパークや
コイン駐輪場等は言うまでもなく、
施設としての利用で
貸し付けていますので、
課税処理が必要になります。
なお、大前提として、
お客様ご自身が消費税の課税事業者に
該当する場合に限りますが。

住宅と一体で貸し付ける場合の注意

また、住宅を貸す際に(住宅の貸付は
原則非課税)、駐車場付きで
貸す場合がります。
(戸建て、集合住宅いずれも)
その場合は、以下要件をすべて満たせば
原則非課税になります。
  1. 住宅1戸につき1台以上の駐車スペースの確保
  2. 車の保有の有無にかかわらず割り当てられている
  3. 住宅の貸付と駐車場の貸付の賃料が別々になっていない
ただ、一点ここで注意があります。
左記の考え方が容認されるのは、
住宅と駐車場の一体性・従属性が
前提となっている場合に限られます。

 

要するに、住宅の敷地内に駐車場が
用意されていて、住宅と駐車場が
一体と考えられる場合です。

 

逆に、住宅と離れたところに
駐車場のスペースを
確保している場合は、
前提である一体性・従属性が
失われているので、
住宅と駐車場の賃料を分けて記載し、
駐車場分については
課税とする必要があります。

 

また、一人一台以上のスペースが
あったとしても居住者の任意で
駐車場を借りるかどうか
選択できる場合も
駐車場分は、住宅分の内訳を分けて、
課税売上として処理する
ことになります。

【子育て日記】
長女は、最近構ってもらわないと
寂しいのか
すぐ機嫌を損ねちゃいます。
自我が少しずつ目覚めてきた
感じでしょうか。
ただ、長男がいいタイミングで
フォローしてくれるから
親としては助かります。
【編集後記】
昨日は、所用で
日比谷を訪れ、
日比谷公園を散歩しましたが、
とても都心とは思えないような
静けさと遠くで聞こえる自動車の
喧騒が入り混じる雰囲気に
心休まります。

都心とは思えない静けさ

緑が生い茂っていて、日影はかなり涼しい