法人成りする際の目安となる金額は?

今日で3月のウィークデーも終わり、来週から4月が始まります。日中もぽかぽか陽気の日が増え春もすぐそこまでという感じで、家の近くの桜並木の桜も2~3分咲となっています。

 

我が家も来週から長女が長男と同じ保育園に通うことになりますので、ガラリと生活リズムが変わりそうです。

 

なのに、朝起きる時間、朝ご飯の時間、朝やることのルーティンの改善等何もできていません。

 

大丈夫かな??とちょっと不安。

 

さて、3月は、個人事業主の方にとっては、確定申告の締めきりもあり、忙しい日が続いたことと思います。その確定申告も、ひと段落し、振替納税を利用していない方はもう納税も済まされていることでしょう。

 

確定申告が終わりますと、昨年度の所得や納税額がわかりますので、売上や利益が増えてきた個人事業主の方の中には、法人化を検討される方が出てくると思います。

 

今回は、この法人化を検討するにあたっての金額的な目安にはどういったものがあるかをご紹介いたします。

利益を目安に考える

1つ目は、利益金額が一定金額以上の場合です。この利益は、決算書の㊸(青色申告特別控除前の所得:下図ピンク枠のところ)の
金額を見ていただき、この金額が概ね700万円を超えている場合は、法人化をした方が、税金を抑えられる可能性が出てきます。

 

なお、ここでいう税金は、所得税と住民税と保険税(健康保険と年金)の合計でお考え下さい。

 

法人化した方が税金を抑えられる要因には、いくつかの要因がありますが、一つは法人にすれば社長として会社からお給料をもらい、それを費用として経費にできるため、税金がその分下がります。

 

また、給与には、もれなく「給与所得控除」という経費が併せてついてきますので、これも節税になる一つの要因です。

 

一方、個人の場合は、自分自身からお給料をとることはできないので、先のような形で利益を圧縮することはできません。

 

また、法人の場合は、税率が個人の所得税のように段階的に上がらず、規模や所得によりますが、15%乃至23%強で固定化されていることも全体として税額を低くできる要因となっています。
注.上記の金額の目安は、年齢が40歳未満、配偶者無、特別な所得控除無、法人での社会保険加入等の
いくつかの条件を固定して試算したものなので、一概にすべて方に当てはまるわけではなく
あくまで目安としていただければと思います。
詳細な試算は税理士に依頼していただくと個々人の条件に合った提案を
していただけると思います。

消費税の納税を一つの目安とする

2つ目は、消費税の納税が発生する場合です。

 

消費税は、全ての個人事業主の方が確定申告の時に納税するわけではなく、収入が一定金額以上になった場合に納税の義務が出てきます。

 

消費税の納税義務者(消費税を納めなければいけない人)は、2年前の収入(青色決算書の①の金額:下図赤枠のところ)が1000万円を超えている方が対象となります。

 

ですので、収入が1000万円を超えると、超えた年の2年後の確定申告から納税義務者として税金を支払わなければならなくなります。(例:2018年の収入が1000万円を超えた方は、2020年の確定申告から納税が発生します)

 

一方、新しい法人を作った場合は、資本金が1000万円未満であれば、「原則」、設立した事業年度と翌事業年度の2期分は、消費税の納税が免除されるので、消費税に焦点を当てた場合は、収入が1000万円を超えたタイミングで法人化を考えれば、消費税の納税義務を先延ばしにできるといったメリットがあります。

 

また、「原則」と書いたのは、例外として2期免除されない場合があるからです。(特定期間という概念があるため。文章で書くと、複雑になるので、ここでは割愛します。)

 

以上の2つが主に、個人事業主から法人化を考える上での目安です。今回の確定申告の結果をご覧になって、今後法人化が必要の場合には

 

先のお話をご参考にしていただければと思います。