フリーランスのリスク対策~保険編~

フリーランスという働き方

先日の日経新聞の記事でフリーのエンジニアが増えているという

記事を読みました。

昨今、働き方改革が至る所で議論されており、
このように組織に属さずフリーで自分の技術、経験や知識を

仕事としている方が増えてきています。

このようにフリーで働く方は、働く側、それを依頼する企業にとっても

お互い良い点があります。

働く側で考えますと、日程や時間の融通を利かせやすく
子育て中や働く時間をセーブしたい方にとっては一つの選択肢になります。
一方依頼する企業側にとっても、コスト面で内部人材より時間単価が
割高かもしれませんが、即戦力になったり、高い技術や経験を

スピーディーに取り入れられる点では有効です。

自分自身、これまでに3つの組織で働き、組織の中で働くことのメリット・デメリットを
感じつつも足元の家族が置かれている状況や
子供の将来のことを考え、現在の働き方を選択しました。
先に書いたフリーのエンジニアにかかわらず、
フリーランスとして働く場合は、組織にいれば守られていた
あるいはサポートされていた部分について自分でケアして行く必要があります。

フリーランスにおけるリスク

フリーランスにおける最大のリスクは、収入が絶対的に保障されていないことです。
確かに、フリーランスで働く場合、時間の融通であったり、
相対的に単価の高い仕事を受けやすいという
メリットがある反面、病気やケガなどで仕事につけなくなった場合は、

基本的に収入が絶たれることになります。

会社で働いていた時は、傷病休暇や有休休暇等の社内の保障制度(こちらは会社によって
様々ですが)、また、社会的な保障で行けば、健康保険からの傷病手当金
雇用保険からの失業手当、労災保険からの保障等の各種サポートがあり、

万が一の時も何らかのセーフティーネットで助けてもらえる可能性が高かったと思います。

これが、フリーランスの場合、ゼロではないですが、かなりサポートが減ってしまうことは確かです。
では、このリスクについて、どのような形で準備をしておけばいいかを簡単に紹介します。

フリーランスの方がとるべきリスク対応の方法

①社会保険への加入

まず、社会的な保障制度として個人事業主の場合は国民健康保があります。
国民健康保険も中小企業が加入する協会けんぽも医療費負担などは、
3割負担で同じですが、一番の違いは、一時的に病気・ケガ等で仕事ができなくなった際に

保険組合から給付されるお金があるかどうかです。

国民健康保険の場合は、これらの給付は一切ありません。
協会けんぽ(社会保険)の場合は、条件を満たせば

傷病手当金や女性の場合は出産手当金等が給付されます。

これらは、直前の給料等の金額によって変わっては来ますが、
少なからず収入の保障にはなります。
ただ、この協会けんぽ(社会保険)に加入する場合は、お一人での仕事の場合は
ご自身で会社を作り、その会社の役員として加入する形になるので

会社設立の手続きの手間がかかってきてしまいます。

弊事務所では、会社設立Freeeを使い簡単に会社の設立ができるサポートを
しておりますので、そのような場合はサポートいたします。
自分自身も社会保険への加入を考えていたので、会社を一つ作り

社会保険に加入いたしました。

②民間の所得補償保険への加入

①では、会社の設立が伴うので、もう少し手間がかからない方法でと
考えた場合の方法に民間の保険会社が扱っている所得補償保険

(会社によって呼び名が少し違うかもしれませんが)があります。この保険は、病気やケガなどで働けなくなった場合に生活の補償をしてくれる保険です。

これと似たものに収入保障保険というものがありますが、こちらは

全くの別物なのでご注意ください。この収入保障保険は、保険加入者が死亡や高度障害の場合に残された家族に毎月一定額の給付がされるものであり、病気やケガなどが原因で働けなくなった場合に支払われるものではありません。

こちらのサイトでは、もう少し詳しく保険会社等も併せて
書いてあります。
以上の①、②で説明したものが主に死亡や高度障害ではない、病気やケガなどで
働けなくなった際のリスクに対する備えとして考えられるものかと個人的には思います。
その他、もちろん、毎月の余剰分を貯金したりして、万が一に備えることも考えられます。
いずれにしても、普段から注意してこのような状況にならないことが一番のリスク対策ではあります。