減価償却実務についてのポイント②

おはようございます。
川越・ふじみ野・富士見・三芳エリアで活動する公認会計士・税理士の榎本です。
先日ご紹介した、減価償却実務のポイントでもういくつか押さえておきたい点がありますので、個人的な確認の意味も含めてアウトプットして整理してみます。

法定償却方法は、個人と法人で一部異なるので少し注意が必要

先日の記事で減価償却の方法には、定額法と定率法があり、固定資産毎に納税者が償却方法を選択するもしくは法定償却方法とするとご紹介しました。

 

ここで、よく使う固定資産の法定償却方法と選択可能な償却方法について以下の表にまとめてみました。(記載は、法人税法をベース年、H19.4.1以降取得分を前提としています)。

 

以下の表について簡単に説明しますと次の通りです。
  • 建物、建物附属設備と構築物:現行法法定償却方法及び法令で選択可能なモノは、定額法。
  • その他の資産:基本的に法定償却方法は、定率法ですが、会社が選択できる方法としては、定額法、定率法のいずれも可能です。
  • 注意点赤字の資産については、所得税法(個人事業主の方の場合)での法定償却方法が、定率法ではなく、定額法となります。それゆえ、定率法を選択されたい方は別途税務署への届け出が必要になります。

 

資産種類/償却方法
法定償却方法
選択可能な償却方法
建物
定額法
定額法
建物附属設備
定額法
定額法
構築物
定額法
定額法
機械設備
定率法
定率法OR定額法
工具器具備品
定率法
定率法OR定額法
車両運搬具
定率法
定率法OR定額法

選定や変更の手続について

償却方法を選定する場合

減価償却の方法について法定償却方法以外の法令で定められている方法(上図右側)を選択される場合には、確定申告の提出期限までに税務署にその旨を記載した届け出が必要となります。

償却方法を変更する場合

現行法の償却方法を採用してから相当期間経過(原則3年)している場合で、事業年度の開始の前日までに、変更の申請を税務署に提出すれば、新しい償却方法で償却が可能です。

 

償却方法を選定する場合は、確定申告の提出時期までに決めることができますが、償却方法を変更する場合は、前事業年度中に決めなければなりません。

 

スケジュール的にも償却方法を変更する場合は前もって手続をする必要がありますので、償却方法の変更を考える場合は、予め新年度に入る前の、例えば予算や次年度の計画を作成する段階で検討し、税務署への提出まで済ませる必要があります。

【子育て日記】
金曜日、長男は初めて病児保育をしてくださる保育所に行きましした。下の子は3回ほどお世話になり、毎度給食を残さず食べ楽しく過ごせていたようだったので、長男もそのことを知っており、期待でワクワク。

 

その日は、2歳くらいの女の子と2人だったので、その子と一緒に遊んであげたりして、お兄ちゃんをしていたようなので、親としては一安心。また、おいしい給食を堪能した様子でした。何よりも熱も上がらず一日過ごせたのがよかったです。