内部統制/制度会計と非上場会社
おはようございます。
川越・ふじみ野・三芳・富士見のエリアで活動する公認会計士・税理士の榎本です。
税務の世界だけで仕事をしていたときは、一時的に内部統制や企業会計という概念が少し縁遠くなっていました。今回は、そのあたりについて掘り下げてみます。
税務業務と内部統制/制度会計
まず、税務業務が中心となるお客様は、比較的小規模の事業主や会社の方が中心のため、組織の運営に必要な内部統制や企業会計とはそれほど深い関わりがないため、どうしてもそうしたことが話題にはなりにくいです。
中には、小規模ながらも一部の業務において、内部統制を導入し、会社の業務について職務分掌や権限を明確にされていたり、対外的資料作成のために企業会計を導入している会社様もあります。
ただし、総じてその割合は低く、個人の会計事務所として内部統制や関連する会計制度の構築、サポート、アドバイスと言った仕事を受注することは中々難しく、あるいはニーズそのものもないのではないかと最近まで思っていました。
しかし、先日とある上場企業の子会社の方からHP経由で内部統制や会計全般でどういったサポートができるのかと言ったお問い合わせがあり、正直驚きと同時に、自分の住んでいる身近な地域にもこうした会社様があり、そのようなニーズが少なからずあって、自分の事務所のHPに辿り着いていただけたことは大変光栄に感じました。
自分が思っても見ないところにもマーケットの存在があることを改めて感じさせられ、HPなどを使った情報発信の重要性についても再認識しました。
コーポレート・ガバナンスと内部統制/制度会計
そもそも、こうしたニーズ自体最近になって生まれてきたのではないかと、近年の情報開示資料などを見ていて思います。
一昔前までは、日本においてはコーポレートガバナンスに関しての意識が欧米と比べそれほど高くなく、コーポレートガバナンスという言葉は存在したものの、企業としての意識がそれほど高くないというのが企業の開示内容などからも見受けられました。
しかし、コーポレートガバナンスコードの制度化に始まり、それに伴った企業内容の開示の改正の影響を受け、近年の有価証券報告書の前段の部分の開示内容を見ますと、そのあたりの意識が少しずつ変化しているように思えます。
その一つに、監査役や内部監査部門の監査の状況の記載やそういった機関の監督/監査体制についての記述が充実しました。この監査/監督の中には、子会社などへの関与の状況も書かれているところもあり、親会社としての管理監督の意識が強く出ていると思います。
その結果かわかりませんが、今回お話を頂いたような子会社の方からのお話にもつながっているのではないかと個人的には推察します。
というのも、会社によっては、親会社と同じ冠をつけた子会社の場合には、不祥事や不正が発生した際のブランドイメージ悪化のリスクもありますので、親会社の立場としては子会社も含めてある程度しっかり見ていく必要があるという意識を持っているのではないでしょうか。
実際、会計不正や不祥事が子会社や関連会社で起きているというニュースも近年よく耳目を集めていますし、そうした事例の多くに共通するのが長年同一人物が同一の業務に関与している状況が背景にあります。
もし、こうしたところに少しでも監査などが定期的に入ったり、外部の会計士などの目が入っていればまた結果が異なってきたのかもしれません。
他方で、こうした不正や不祥事の予防線としての内部統制の構築や関連する会計基準の整備は、ここ10数年で大きく変化してきたこともあり、公認会計士資格をお持ちでも、それ以前に業界から離れている方にとっては、その辺の経験が十分でない場合もあり、的確なアドバイスやサポートができにくいという声も実際に聞いたことがあります。
また、お客様の立場からすれば、合わせて税務も同時に相談できればなおいいと言ったお声もあるようで、そうなると人材的にはそれなりに限られてきます。
まとめ
個人的には、こうしたご要望は、公認会計士×若手×税務×内部統制×制度会計といったことを軸で捉えることができると思い、このあたりを意識して幅広いサービスを提供できるように自分自身の方向性を定めていければと思っています。
【子育て日記】
娘がとうとう保育園でオムトレ開始。家では、まだガッツリおむつで本人に朝晩のおトイレを促してもスムーズに活動しないので保育園でのトレーニングが少しでも本人の行動を前向きにしてくれるといいのですが。
長男は、公文の進度がだいぶ進んだので、本人的にも少し負担感があるのか気持ち的に停滞気味。
先日の公文の先生との面談では、なにかご褒美も一つのやる気のきっかけになると言われたので、次のステージに進んだらSwitchのソフトがほしいようなので、買ってあげるという約束を母親としていました。