与信管理と債権管理をしっかり行うことで、売上代金の回収不能を防ぐ
おはようございます。
川越・ふじみ野エリアで活動する
公認会計士・税理士の榎本です。
現金商売で事業をされている方を
除き、どのかたも基本的には
掛けでご商売をしていると思います。
今日は、この掛け商売を
する際の売上代金の
回収についての注意点を
アウトプットして整理します。
掛け商売におけるリスク―売上代金の滞留-
事業継続において大きなリスクの
一つに資金繰りがあります。
この資金繰りに影響を
与えるものには、
売上の増減や費用の増減、
支払期間等いくつか
要因がありますが、
債権の滞留もその一つです。
事業主の皆様は、
普段お仕事を終えると
お客様にその代金を請求し、
一定期間たつと、その代金が
入金されるというサイクルの
中で事業をしています。
どのお客様も健全に
経営されていれば、
このサイクルが崩れることは
ありませんが、ひとたび
相手の経営状況や財務状況が
悪くなると入金が遅延したり、
最悪の場合は倒産などによって
回収ができなくなります。
事業主にとって、売上代金の
回収遅延や回収不能は
事業運営に大きな影響を
及ぼしますので、このような
ことがないように
事前の対策が必要になります。
事前の対策―売上代金を滞留させないためにー
デポジットによる予防
では、事前の対策をする上で
どういったことができるでしょうか。
一つの方法に、新規のお客様と
取引するにあたり、事前に
財務状況を確認して、
財務状況が芳しくない場合は
前受金や保証金を
予め入れてもらことです。
これにより、万が一代金が
回収不能になった場合でも
とりっぱぐれを防止できます。
目安としてどれくらいがいいか
といいますと、一律には示せませんが、
以下の例で考えると
2か月分が一つの目安かと。
例:
1.2019年5月にサービス提供し、
代金を請求
2.翌月6月末の代金遅延が発覚
(7月以降サービス停止)
3.7月の1か月間で調査し、回収不能を
判断
この場合、
5月分と6月分の2か月分は
サービス提供して売上代金が
発生していますので、
2か月にしておくと
ちょうど滞留分が
うまく回収できます。
ただ、これは継続取引を前提として
いますが、単発などの場合で、
相手の財務状況に不安が
ある場合は代金の全額を
先にもらうことなども考え
られます。
お仕事をいただくのに事前に
お金までもらうのが申し訳ないと
思われるかもしれませんが、
これは一つのリスク管理だと
思い割り切るのも大事では
ないでしょうか。
感情的になり、そのあたりで
甘い判断をしてしまうと
結果的に痛みを伴うのは
ご自分なので。
債権管理表作成による予防
もう一つの対策は
もっと簡単なものです。
ご自分でエクセルなどを使い、
相手先ごとの台帳を作成し、
売上代金が
予定通り入金されて
いるかどうかを
毎月のルーティン業務で管理
することです。
それほど手間では
ありませんので、
必ず作られることをお勧めします。
当初しっかり回収できていた
お客様でもいつなん時
状況が悪化してしまうか
わかりません。
業界内の風のうわさなどで
耳に入ってくればいいのですが、
必ずしもそうはならないので、
ご自分のリスク管理の
一環で債権管理を
することが必要です。
ちょっとした手間で、
将来発生する入金事故を
予防できると考えれば、
それほど苦にはならないかと。
まとめ
売上代金の管理は、
事業を行っていく上で
とても大切な「お金」そのものを
管理することです。
お金が不足すれば、
即座にご自身の事業運営に
影響を及ぼし、
不要な借入をしなければ
ならないかもしれませんので。
代金回収をしっかり行うまでが
モノやサービスを提供する
サイクルの一つと考え、
面倒くさいなと思わずに、
しっかりと売上代金の
管理はしましょう!
【子育て日記】
昨日は、出がけでに
ちょっと目を離したすきに
長男が閉めたリビングの
ドアが下の子の手を巻き込み
そうになり、ヒヤリ(*_*;